こんばんわ
今日も一日お疲れさまでした。
と言っても、私は明日も仕事があるので早めに寝る事にします。
そんな今日は帰りに読み終わった本の紹介をします。
今回の記事の内容
”風立ちぬ”を読んで
この本は堀辰雄さんが書かれた3本の短編小説が入っています。
戦時中を生き抜いた方なので文体は少し古く時代背景もそれに応じています。
そして、この本の4本はどれも少し悲しい終わり方をします。
目を患った未亡人の話、淡い学生時代の恋愛感情や実際に夫婦になっている2人、長く待ちわびた2人の男女の話とあります。
それでは、簡単にあらすじを書いていきます。
各短編のあらすじ
窓
これは10ページくらいで終わる短いお話です。
これは有名な画家が亡くなりその婦人を訪ねる所からスタートします。
主人公は亡くなった画家の絵を展示会に出したいと常々思い、その絵の現在の所有者である婦人の所へ絵をお借りするためにひと気の少ない別荘へと赴きます。
そして、婦人に挨拶をし絵を展示会に出したい事を伝えます。
しかし、婦人曰くその絵には少し異変が起こっていると言われます。
もしかすると婦人の目が悪くなっているので間違いかもしれないので一度確認できますか?と言われ一緒にその絵を確認に行きます。
そこに映っていた物は・・・・
麦藁帽子
主人公は15歳の少年で始まりは夏休みで暇を持て余している所からです。
さらに、夏休みの宿題が1人の少女を探してくる事となっています。
なんとも変わった宿題ですが、その時にちょうど招待状が届きます。
招待状には夏の間遊びに来ないかというよくある内容で彼には渡りに船で旅行に行く準備を始めます。
そこで彼は1人の少女と出会います。
彼はその少女を好きであるが、直接言う事はできずに他の方法で気を引こうとしますが結局は上手くいきません。
そうしているうちに夏が終わり、学校へと戻ります。
一年が経ちもう一度そこへ再度チャレンジをしに行く事になります。
彼の恋愛は上手く行くのでしょうか・・
風立ちぬ
主人公は結核を患った女性とのお話です。
自宅での療養するよりも自然に囲まれた療養所で過ごす事を決めて主人公と女性は旅立ちます。
その療養所でも2人は仲睦まじく時を過ごしています。
しかし、彼女の病状は芳しくなくこの病院では2番目くらいの状態だと聞きます。
主人公はそれを聞いても最初は彼女は良くなるかもと思っていました。
しかし、療養所で1番悪いと思われる人が亡くなるのを知って次は彼女の番なのかと胸騒ぎを始めます。
あら野
京都である官職を持った老夫婦の娘のお話です。
その娘も年頃になり老夫婦もいつまでも一緒に居てやれないので誰か良い人はいないかと相手を探します。
娘を預けられる人を探し1人の男性が登場します。
その男も娘を気に入ったようで2人は懇ろになっていきます。
2年ほどの月日を仲睦まじく暮らしていましたが、実のところ老夫婦の懐事情は苦しくなっていました。
そんなある日に娘の父が病で倒れ、その後を追うように母も亡くなります。
そして、娘は1人この世に取り残されてしまいます。
段々と暮らしが苦しくなる娘は、男に私の所へ来ても十分なもてなしが出来ないので他に行っても良いと別れ話をします。
しかし、男は娘を置いていくわけには行かないとこれまでと変わらず暮らします。
ですが、一向に暮らしは良くならずもう一度娘は男に相談します。
すると男性はもう少し辛抱してくれと言います。
ですが、その日を境に男は娘の元へ現れなくなります。
娘の暮らしはどんどん苦しくなり、元々は召使が何人も居た生活が1人減り2人減りついには1人だけになり家もどんどんボロくなります。
ついには食べる物も無くなり、空いた部屋に尼さんが住み着きその尼さんからお菓子などを恵んでもらう生活までになりました。
それでも、娘は男がいつか来てくれるのではないかと待ち続けています。
娘の願いは果たして叶うのでしょうか・・・
オススメポイント
どの話もそうですが、ハッピーエンドではありません。
読み終わってスッキリは私はできませんでした。
それでも、風立ちぬの病気を患った彼女を思う主人公の心意気には胸が熱くなります。
実際に彼女がこうなったら同じことができるかわかりませんが、死がもうすぐ迫ってくる時期に恐れてしまうより、生きてる今を幸福だと思えるとはなんと素晴らしい事だと思いました。
最後のあら野に関しては最後は何でそうなんねん!!って思いました。
風立ちぬを文庫本で読むならこちらから
最後に
この本は、学生、成人、時代劇と三場面がありました。
やっぱり読みやすかったのは学生部分でしたね。
本を読むのに集中しすぎて何度か到着駅に着いていた事を忘れる瞬間があり危うく乗り過ごす事になりそうでした。
また本を読んだらここで紹介したいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。