こんばんわ
今日は読書感想文の回です。
もくじ
鬼の棲む家
新婚1年目のカップルに突如起こる悲劇が物語の始まりです。
妻である華子が夫を殺害するのです。
初めて人を殺めてしまった華子は親に連絡をし、華子の父である稔は自分が行くまで警察に連絡するのは止めておけ!と妻である千鶴子に話します。
ところが妻である千鶴子は夫の忠告を無視して警察に連絡をしてしまったのです。
緊急逮捕された華子は殺人犯として事件が表沙汰になります。
殺害の前日の出来事
なぜ華子は夫である亮介を殺害したのか?
そこには結婚1年目では考えられない破綻があったのです。
職場で出会った時には、優しくて頼りがいのある素敵な男性だった亮介が結婚してからは別人のような性格に変わってしまいました。
結婚して半年頃から亮介は華子にDVをしていたのです。
最初は腕をつねるなど些細なものだったのに、次第にエスカレートしていきました。
殺害数日前に華子は亮介に別れ話を持ち掛けます。
雪の降る夜で仕事帰りの亮介にその旨を伝えると、亮介は話をする前にお茶を入れろ!と言い放ちます。
お茶を入れたら話をする!と言うので渋々、華子はお茶を入れると亮介はあろうことかそのお茶を華子に向かって浴びせます。
そして、華子に対してうるせーうるせーうざいうざいと言い放ちサッサと立ち去ってし部屋に入ります。
華子は呆然自失の状態でした。
そこから数時間が経過し、汚れた服を着替え冷えた体を温めるためにお風呂に入ります。
そのお風呂に入っている時にバンバン!と窓を叩く音がするので窓の方を見ると亮介がいます。
そして、亮介はお風呂場に入り急に華子の頭を掴んで湯舟に沈めます。
何度も何度も湯舟に顔を沈められ、ついに死を予感した時にようやく亮介が手を止めます。
彼女は肺一杯に空気を入れて呼吸していると、お風呂に何かが浮いていました。
それはなんと髪の毛です。
亮介がハサミでやったのです。
その出来事の後に華子は亮介を殺害します。
本書の面白かった所
華子は亮介への気持ちが徐々に変わっていきます。
結婚前のあの頃に何度も戻りたいと思ったでしょう。
そこへ彼女は住んでいる家であるものを見つけてしまいます。
結婚後に華子と亮介は築40年の古い一軒家に住むことにしました。
家賃は格安で次の物件が見つかるまでに資金も貯められて丁度良いという事になりました。
その家の勝手口の扉の開閉が上手く出来ず華子が修理します。
華子は手先が器用なのでDIYは得意中の得意です。
しかし、この勝手口の修理の時に見てはいけないものを目にします。
それは
ノブオ キット コロシテヤル
誰かが彫ったものです。
それが誰が書いたものかを調べると徐々に呪われたような出来事へと繋がっていきます。
ミステリーのようなホラーを感じる作品でした。
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最後に
久々にホラー系の小説を読みました。
人間は怖いもの見たさに好奇心が揺れ動くものですね。
短くて読みやすいので読書を始める方には丁度良い内容です。
吉村先生のミステリーは時に残酷な終わり方もありますが、引き込まれるものが多く読書が楽しいと思わせてくれます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。