会社に頼らないで生きるブログ

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”銀行狐”を読んで【参考読書時間:3時間】

 

こんばんわ

 

今日は読書感想文の回です。

 

もくじ

 

 

銀行狐

 

 

 久々に池井戸潤戦の作品を読みました。

本作品は5つの短編集が入った作品です。

各話のあらすじを書いていきます。

 

・金庫室の死体

 

 

倒産した銀行の金庫室で灯油缶の中に入った死体が発見された。

仏となった人物はご年配の女性で、倒産した銀行の顧客だった。

夫に先立たれ年金生活者らしく慎ましい生活を送っている人だった。

ならば、なぜ彼女は殺されたのか?

 

 

・現金その場限り

 

 

 銀行では毎日多くのお金のやり取りが行われる。

ミスだってたくさんあるだろう。

先月200万円という大きな金額の過不足が出た。

銀行中を探しても見つからず、原因は不明で上層部に報告し一時は終わる。

同じ過ちをしないために気を引き締めた矢先にまた現金の過不足が出てしまった。

次の金額は300万円だ。

果たして、事故なのか故意なのか?

 

 

・口座相違

 

 

 銀行には多くの利用者がいる。

個人も法人もだ。

そのため、名前が似通ったものだってある。

十分に注意しなければならないのだが、間違えて送金してしまう。

その金額は3000万円だ。

この誤送金からある事件が起こる。

間違えてしまったのだから、先方に連絡して返却をしてもらえば良いのだが電話がつながらない。

その会社の住所まで辿り着くも古びた建物で事務所すらないのだ。

怪しい会社を調べて行くとさらなる事件に発展していく。

 

 

・銀行狐

 

 

 銀行に何やら不気味な手紙が届いた。

その手紙の文末には”狐”と書かれていた。

単なるイタズラだろうと放置していたら、ある日銀行で火災が発生する。

この事件を機に銀行でも緊張が走る。

銀行内の不祥事を引き受ける人間に白羽の矢が立つ。

銀行に恨みをもつ者は多い、融資を断られた企業などがその場合だ。

そして脅迫の手紙はまだまだ届く。

果たして犯人と銀行との関係は?これが犯人を捜す手掛かりとなる。

 

 

・ローンカウンター

 

 

 若い女性が殺される凄惨な事件が起こる。

しかも、暴力を受けていた後もある。

被害者のマンションはセキュリティーがしっかりしているため、強盗ではないと考えられる。

被害者は夜の仕事をしているとわかったため、お客とのトラブルなど男性関係からだろうと思われた。

しかし、女性の交友関係を調べて洗ってみたが、それらしい男性は上がってこない。

事件は迷宮へと誘われてしまう。

 そして次の事件が起こる。

またしても女性が殺されて暴行を受けていた。

類似された事件だったため、同様の犯行かと思われたが両者の接点が全くない。

事件は謎に包まれてしまう。

そして、警察をあざ笑うかのように3人目の被害者が出てしまう。

3人目も前の2人と同様に暴行を受けて殺されていた。

警察が考えても3人の接点が見つからない。

果たして犯人は?

 

 

本作品を読んだ感想

 

 

 池井戸先生の作品にはお金や銀行が重要なポイントになります。

特に真理に向かう瞬間はあの半沢直樹を彷彿とされるような追い込みで止まりません。

ただ短編集という事で1つの話が50ページ程になってしまいます。

もう少しボリュームがあっても良いですね。

というか、もっと物語を読みたい!となります。

次は長編をじっくりと読みたいですね。

 

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最後に

 

 

 銀行とはんだ何だろうって思います。

出世のためなら部下を犠牲にし、企業すらも駒の様に使う様が描かれています。

ただ、全ての銀行員がそうではないと思えるのが唯一の救いですね。

これほどに善と悪に分かれるのも珍しいのではないでしょうか。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。