こんばんわ
今日は読書感想文の回です。
もくじ
死にぞこないの青 あらすじ
小学生のマサオは見た目はぽっちゃりの大人しい少年です。
好きな事はゲームやプラモデルを作る事、学校の帰り道はいつも友人と楽しく会話をして帰っています。
そんなマサオ君が小学5年生になった時に学校に新たに赴任してきた若い先生と出会います。
その先生はサッカーをしていたようで休み時間になると生徒と一緒に遊ぶので先生の人気は一気に上昇でした。
話も面白くて、生徒と一緒に遊んでくれるこの先生はマサオも良い人だろうと思っていました。
ところが、マサオのこの幻想は打ち砕かれます。
係決めの時にマサオがやりたい係は定員オーバーで話し合いで決めなさいと先生に言われます。
しかし、話し合いは特に行われずに終わってしまいます。
次の日に先生が2人が生き物係を辞退した事を聞いた上で、マサオ君は生き物係なのか?と聞いてきます。
マサオ君は2人抜ければ係は人数がぴったりになると判断し、僕は生き物係ですと答えます。
これが災いの始まりです。
実はマサオ君の知らない所で話し合いが行われていました。
その話し合いに参加しなかったマサオを係に入れない事が既に決まっていました。
そのため、マサオが生き物係になる事をよく思わない生徒が先生に告げ口をして、先生から叱られます。
結果、生き物係ではなく体育係になってしまいます。
その日からマサオの生活は一変します。
あれだけ頼もしく思っていた先生が事ある毎にマサオ君を叱るようになりました。
その叱り方も励ましや頑張れという激励ではなく、単に蔑み笑い者に仕立てあげるような相手を貶めるような方法です。
いつしかマサオ君はダメな人間だとクラス中に認識され、誰も近寄らなくなります。
本書の面白かった所
主人公のマサオはかなり追い詰められます。
マサオ君は先生から叱られ続け、友だちもどんどん離れて行きます。
先生になぜ叱るのか聞きに行くと衝撃の出来事が起こります。
先生はマサオ君を別の教室に連れて行き「お前はクズだ!」と罵ります。
そして、自分の口から何度も自分はダメな人間だと言わせます。
先生が味方ではないと知った時でした。
マサオ君は完全に一人ぼっちになってしまいました。
彼にとって学校は地獄のような場所へと変わります。
絶望の中にいる彼の前にある人物が現れます。
それがタイトルにある死にぞこないの青です。
彼の登場により、マサオ君はある行動に出ます。
この後半からの盛り上がりはハラハラドキドキです。
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最後に
読んでいて何だかわかる気がしました。
勉強が出来ない人、忘れ物をたくさんする人、足が遅い人などで優劣が出るのが小学校という場所です。
私もそういう人たちをたくさん見てきました。
その人たちの気持ちを汲む事は当時の小学生である私には出来ていません。
きっとマサオくんのように辛いと思っていた人もいたと思います。
物語は面白かったのですが、私自身も過去の自分を見つめ直す作品でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。