こんばんわ
今日は値引きについて記事を書こうと思います。
今回は会社における値引きです。
安く仕入れるために営業同士の駆け引きが行われる事です。
しかし、私はその値引きがある事をきっかけに大嫌いになりました。
目次
とある営業時代の話
私は過去に建築資材の卸業者に務めていたことがあります。
その時に、私の会社は仕入れた資材をA,B,Cといった様々な会社に卸して利益を得るのが仕事でした。
相手先の企業により同じ商品でも売価は変わります。
毎月300万円の売り上げがある会社には安く売り、毎月50万円の売り上げの会社は高い金額になっています。
毎月多く買っていただける企業は安く売っても利益を上げる事ができるため金額を下げる事が可能になります。
逆に、少額の取引の場合は運賃コストもその度にかかり利益を多めに上げないと赤字になってしまうため高く売らなければなりません。
少額の取引の企業も時には大きな案件がある場合もあります。
その時は、そちらに発注したいのでもう少し安くなりませんかという交渉はよくあります。
値引き交渉をしてでも受注できるなら良しということで上司に相談して相手に金額を提示します。
これは一般的な流れです。
大口取引先も当然ですが値引きの交渉をしてきます。
「もっと安くなりませんか。」
くらいならまだ良い方です。
強気な担当になると
「安くならないなら、そちらでは発注はしないからね。」
と今後の取引にも影響するような事を言い出します。
お願い営業は相手を困らせる
私が営業になり特にお世話になった担当がいます。
いろいろ大変な取引もあり社会勉強をたくさんさせていただきました。
しかし、ある時から様々なお願いを受けるようになります。
商品の納期や見積もりは残業をすれば多少はどうにかなります。
しかし、値引きだけは即回答ができません。
当時の私に金額の権限は無く上司に相談し、ここまでならなんとかなるという金額を教えてもらい再び商談の場に臨んでいました。
その金額でだいたいはOKを貰っていました。
ある時から毎回のように値引き交渉をするようになります。
その担当からくる電話は値引き交渉、依頼した見積もりの催促、どうにもならない納期の催促、という電話が鳴るだけでうんざり内容でした。
見積もりなどはどうにでも言い訳ができます。
どうにもならない納期も工場に問合せしてお願い交渉で済みます。
しかし、金額の交渉だけは安易に返事はできません。
OKを出して後で何か言われるのは私です。
NOと言って担当を怒らせても私の責任になります。
なので1度持ち帰って再度話をしなければなりません。
大きな案件なら交渉の余地もありますが、毎回でしかも少額の案件でも値引き交渉をしてきます。
その担当先は大きな取引先だったので他社に比べて安い金額で販売しています。
こちらもその旨をやんわり伝えますが、向こうのお願いに押し切られてしまします。
この営業を数年しているうちに私は値引き交渉をするのもされるのも嫌になりました。
私も仕入れを安くするために営業の人にお願いをする事があるのですがやはり即答はせずに一度確認をして表情もなんとなく曇っています。
私もきっとあんな顔をしているんだろうな、と感じた瞬間です。
安く買えるって確かにお得です。
しかし、相手は決して素直に喜んではいません。
それは私が実践したのでよくわかります。
さらに、そんな事を言い続ける人には段々と寄りつかなくなります。
その担当の電話は毎日数回は掛かってきていたので2回に1回は無視していました。
電話の内容がだいたい予測できるからです。
値引き・催促・納期のいずれかです。
一緒に仕事がしたいと思えなくなり、その後私はその人の担当から外されます。
その人とはもう会うこともありませんでした。
お願いは相手の信頼があってこそ
値引き交渉は会社だけではなくどこでも行われています。
商品やサービスを売っている企業は暴利を得るところばかりではありません。
ギリギリの販売価格で売っているなら相手は赤字でいずれは破産します。
スーパーなどの値引きで企業自体が売り切りたいならわかります。
しかし、正規の金額を自分だけの利益を優先して値引きをすると周りから人は離れてしまうでしょう。
気が付けばテイカー(搾取する側)になってしまいます。
目先の利益を優先して、今後の関係にヒビが入るような安易な取引はしないように私はしています。
お願いお願いは相手の信頼の貯蓄を使っています。
いざという時には助けてくれません。
特に値引き交渉は相手の信頼の貯蓄をどんどん消費します。
お金で買えないものを手に入れるほうが有益だと私は思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。