こんばんわ
今日は、昨日に引き続き介護の仕事に関しての記事を書きます。
目次
介護で学んだ事
1.まじめに不真面目
まず、下記のやりとりをご覧ください。
利用者との実際の会話 利用者:り ☆繰り返し
り「ここはどこだい?」
私「○○デイサービスですよ。」
り「あ~、そうなんだ。家族は来るのかい?」
私「もしかしたら、来るかもしれないですね。」
り「そうかい、そうかい待ち遠しいね。」
り「ここはどこだい?」
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1日に何度も同じ会話をする事なんて当たり前です。
一般企業では決して味わうことではないです。
この会話にまじめに答えていても正解に行き着くことはありません。
なので、私はある時から会話のやり方を変えました。
り「ここはどこだい?」
私「ここは地球ですよ。」
り「そんな、ことは知ってるよ。一体どこなんだい?」
私「ここは日本です。」
り「そんなことは知ってるよ。どこに来ちまったのかと思ってさ。」
り「ここはどこだい?」
私「ここはアメリカです。」
り「それは嘘だよ。」
と、漫才のようなやり取りをしていました。
同じこと聞いてくる利用者さんは大変多く、仕事中だとイライラする時だってあります。
たまには思いっきりボケてみるとストレスも発散できます。
ちなみに、この会話をしていた時に周りの利用者は大爆笑でした。
2.ニュースで見た事件での考え方が変わる
昨今、介護の苦労の末に悲惨な事件が増えています。
加害者がひどい事をしている、会社が無理をさせていると思う記事が多く見られます。
暴力は確かにやってはいけない事です。
しかし、実際の現場ではどうなのだろうか。
事あるごとに怒りわめき散らす人と接する事もあります。
紙パンツの取替えをする時に、何をするんだ!とビンタだってされました。
同じことを話す人間と付き合う人のストレスは考えたことはあるだろうか。
会社も経営が厳しく余剰人材を確保できない。
働いている人間もギリギリの精神状態で働いている。
入居した人たちも家に帰りたい、好きなものを食べたいと欲求不満な面もある。
全ての人間が我慢に我慢を重ねているのが現実です。
誰かだけが悪いとは言い切れないと私は思うようになりました。
3.自分の身内が施設に入ったらと考える
一番の変化は、自分の身内が施設に入ったらどうなんだろうと考えたことです。
私が働いていた場所では、利用者の家族は毎月会いに来ている人もいれば、年に一回来る程度の人、1度入所させたら二度と来ない人と様々です。
体感ではほぼ8割のご家族は年に一度来るか来ないかでした。
それっておかしくないか?
自分の育ての親を終の棲家に送った後は、もはや知らん顔。
これが現代の家族の形なんだなと衝撃的な光景でした。
政治のせいだとか、社会のせいではありません。
行くか行かないかは個人の意思です。
入所した方は、よっぽどの事がない限り元の家に戻ることはありません。
彼らの楽しみは、毎日やるレクリエーションではありません。
ほとんどの方が口を揃えて家族に会いたいと言っています。
毎日行けとは言いませんが、せめて月に1度くらいは顔を見せてあげるくらいは必要かなと思いました。
最後に
今回、スキルアップや将来に向けての記事ではありません。
しかし、仕事を通じて自分ならどう行動するのかと考えるきっかけが出来ました。
実際に、祖母が入所しそれをきっかけに仕事を辞めて地元に戻り可能な限り面会に行きました。
10年振りに会った祖母ですが、認知症も進みもはや私の名前すら覚えていません。
しかし、顔を見ると嬉しそうな表情でしゃべってきます。
コロナが治まり面会ができるようになったら、再び可能な限り会いに行きたいと思っています。
介護の仕事をしていなけば仕事を辞めることもなく、地元に帰ろうとも思わなかったでしょう。
ですが、私は後悔をしていません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。