会社に頼らないで生きるブログ

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”消費税のカラクリ”という本を読んで【参考読書時間:3時間30分】

 

こんにちわ

 

今回読んだ本は今から11年前の消費税が5%だった時に出版された本です。

翌年の2011年に8%に増税しています。

消費税は私が生まれた時から買い物をすれば必ず支払っていた物なので正直に言いますと当たり前のように思っています。

なので、そこまで目くじらを立てて怒る事ではないと思っていたのですが本書を読んで考え方を改めました。

 

今回の記事の内容

 

 

 

消費税は本当に平等負担?

 

 

 消費税は、私ら国民がモノを購入すれば発生する税金です。

一般人だけでなく企業も仕入れのために商品を購入すれば当然発生します。

なので政府としては、多くの人に平等に負担できる税金として考えれて導入されました。

しかし、これが弱者を叩く原因となります。

 なぜ弱い者イジメになるのか?私たち一般消費者は買い物をすれば必ず消費税を支払っているので最終消費者が払っていれば問題ないと思いますよね。

それが現実は違います。

 

 

消費税によって消えた人々

 

 

 本書の中で、中小零細企業の社長さんの例がいくつか挙げられています。

その方たちは消費税によって命を絶っています。

先ほど消費税とは平等に負担される税金と書きましたが、それは定価販売が原則の話です。

企業によっては、消費税に掛かる金額以上の値引きを強要したり、消費者に負担させられないと自腹で負担したりする事が横行します。

そして、ある日税金滞納により運転資金を差し押さえになり金策のために走り回り、何とかなった会社もあれば倒産をした会社もありました。

 

 

強者には益税となる仕組み

 

 

消費税は、弱者にとっては損税以外の何物でもありません。

しかし、強者からすれば益税に変わる部分があります。

消費税は一部免除されたり、還付される事をご存じですか?

 

会社の人件費を人材派遣会社に依頼した場合は消費税を課税されない。

輸出に掛かる仕入れの消費税は還付される。

 

 非正規労働者を推進する理由は大企業にとっては節税になるわけです。

 というように一部消費税が発生しません。

むしろ返ってくる税金があるとは知りませんでした。

 輸出に対しては消費税を掛けると国際競争に影響を及ぼすという事ですが、この結果国内市場よりも海外市場が発展するのは自明の理です。

本書によれば輸出企業の中で消費税の還付額の稼ぎ頭たちの数字が載っています。

 

2007年度 消費税還付額top3

 

トヨタ自動車 3219億円

ソニー    1587億円

本多技巧工業 1200億円

 

top10までの企業の全体の売上のうち輸出の売上が50%で上記の3社は70%が海外を相手に取引をしています。

下請けの企業は消費税を納税していますが、最終販売が海外なら消費税を免れ潤い続けるわけです。

 

 

政府はなぜ消費税を増税したいのか?

 

 

私はなぜ政府がここまで消費税を推進するのか中々理解できませんでした。

読み進めても国民に反対されて廃案になって幾度も形を変える不屈の根性で成立させた過去があります。

執念としか言いようがありません。

 消費増税を進める未来を想像するとある事がわかりました。

それは政府は国民の金を管理したいという考え方です。

日本のビジネスモデルはいうまでもなく、雇われる人(サラリーマン)がほとんどです。

サラリーマンは給料の中から社会保険料などの税金を全て差っ引かれた金額です。

脱税など出来ません。

しかし、日本にはサラリーマンだけでなく個人事業主という申告納税者がいます。

この人たちを駆逐したいのが本当の理由だとわかりました。

全ての国民にサラリーマンになってもらい、税金を完璧にを納めてもらうために消費税を掛けて死んでもらおうという事です。

 

 

消費税と所得税

 

 

 もう1つ書かなければならない事実があります。

それは消費増税の裏に法人所得税の減税があるという事です。

今より昔は所得税が最大75%も徴収されていました。

しかし、今ではどれだけ稼いでも40%です。

 

ここで本書にあった竹中平蔵氏の興味深いインタビューがありました。

「砂場で2人遊んでいるとします。

ある子はおもちゃをたくさん持っている。その子はお金持ちの子です。

もう1人の子は貧しい家の子で一個しかおもちゃを持っていません。

だからと言ってお金持ちの〇〇ちゃんからおもちゃを取ってきなさいという親がいるかというわけです。」

 

まさに貧乏人は黙っていないさいという強者の発言です。

このインタビューで竹中平蔵氏は所得再分配に関する所得税に不満があると考えられます。

我々だけ大きな税金負担はするのはおかしい!だから国民一律に課税できる間接税(消費税)が望ましいとなるわけですね。

お金の無い人は贅沢はしていません。

おもちゃを買う余裕すら無いのが現実です。

同じように税金を掛けて生活が出来なくなっても自己責任だと切って捨てるつもりでしょうか。

 

 

 

本書を読み終わった感想

 

 

 10年前の本でしたが今も変わったのは消費税の負担増だけです。

消費税が3から5、5から8、そしぜて今は10%です。

最初の導入こそ苦労しましたが、今や増税はタイミングを見て可能だと政府は思い込んでいます。

増税後の駆け込み需要で歳入は増えているが、翌年以降は買い控え起こり歳入は減っています。

本末転倒とはこの事でしょう。

結局、商品が売れなくなりデフレをいつまでも脱却できず、そのツケが底辺国民の所得で年々下がってワーキングプアをどんどん生み出しています。

先日ニュースで日本長者番付けの資産が48%増という記事を目にしましたが、単純に二極化が鮮明になっただけです。

 消費増税は今後、断固として反対です。

消費増税をするなら、所得税累進課税を再度見直してもらいたい。

もちろん増税にしてもらい、絶対的強者が呑気に暮らせる事はあってはならない。

消費税で地獄を見ている低所得層や中小零細企業所得税で地獄を見る高所得者層や大企業がいて初めて公平と言うのではないだろうか。

政府が喉から手が出るほど欲しい財源は目の前に眠っています。

知らぬ存ぜぬではもう済ませませんよ。

 

消費税のカラクリ (講談社現代新書)

消費税のカラクリ (講談社現代新書)

 

最後に

 

 

消費税に対して考える事はなく、当たり前のように支払っていました。

今後も生活する上では払わなくてはならない税金です。

今の日本のルールではそうなっています。

しかし、次の増税運動が起こった時には私はNOと言います。

 

ここまでお読みいただきありがとうございした。