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”失恋”を読んで【参考読書時間:2時間30分】

 

こんばんわ

 

20:00からブログを書き始めたので遅くなりました。

それでは今日は読み終わった本の紹介をしたいと思います。

 

今回の記事の内容

 

失恋 4つの短編集

 

 今回は実生活に恋愛のれの字も無い侘しい生活を送っているのでせめて小説では疑似体験をしたいと思い購入した本です。

本作品は4つの短編集が収録されています。

それぞれの簡単なあらすじを書いていきます。

 

欲望

 

30代中盤の悠介(男性)が主人公です。

車に乗っている隣にいる藜子というのがヒロインです。

藜子と悠介は大学からの知り合いで友だち未満恋人以上のような関係でした。

そんな2人は大学を卒業後には遠くに離れ、しかも藜子は大学の同級生と結婚をします。

藜子の旦那は悠介も知っている仲でした。

そして、水島は証券会社に勤めて人が羨むほどの名声とお金を手にしていました。

性格も明るく、お似合いのカップルだったわけです。

ところが、その水島が段々と変わっていきます。

結局2人は離婚し、ここから悠介と藜子の関係が徐々に親密になっていきます。

果たして悠介は藜子との恋仲になれるのでしょうか。

 

安い涙

 

 30代になった幸代という女性が主人公の話です。

彼女は小さい時に両親を失い、しかも両親は親戚に借金をしていたようで葬式の後に親戚に呼ばれて借金を相殺した金額は十数万円だけが手元に残ります。

その後、幸代は何もかもを捨て都会へ自分の居場所を探しに行きます。

そこで今勤めているホステスの仕事に出会い、なんとか生活できるようになるまで成功します。

この話は彼女が得意先の方と会うためにタクシーに乗って移動するところから始まります。

ところが、今乗っているタクシーの運転手が道を知らないようで、到着時間が遅れるかもしれないと心配になってきます。

その道中に過去の記憶が蘇り、いつも自分は不運だったと嘆きます。

そんな彼女とタクシーの運転手のたった数十分の話です。

 

記憶

 

 

 長谷川樹子(はせがわみきこ)は同じ大学の政人に留守電のメッセージで呼び出され車で向かう所です。

樹子は政人と会うために、自分の作業を切り上げて車で急いで向かいます。

しかし、結局政人は家におらず樹子はそのまま帰ります。

ここまで聞くと恋仲の2人の話かと思いますが、政人と樹子は付き合ってはいません。

ただし、樹子は政人に誘われればいつでもOKを出す都合の良い女性です。

最初は樹子にもそんな感情はありませんでした。

しかし、政人の境遇を聞いて惹かれる部分があり次第に接近します。

ところが、今回のような出来事もあったり、しかも他に女がいるかもしれないという噂もある人物です。

周りからも政人と関わっても良い事はないよと忠告を受けますが、それでも樹子は政人の誘いを断る事ができません。

自分でも無駄な事だとわかっているのに出来ない、なぜなら傍にいたい。

そんな樹子の気持ちを知ってか知らずか政人はのらりくらりと過ごします。

そしてついに政人が他の女と会っている事が樹子にもわかってしまいます。

修羅場が訪れる、そんな後の話です。

 

 

遅刻

 

 

バーで知り合った2人の男女の話です。

男の名前は信吾、女性の名前は勢津子。

知り合って2人は1年以上になる。

そんな信吾に訪れるほろ苦い経験の話です。

 

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失恋

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本作品を読んだ感想

 

 

 失恋という名のタイトルですが、明確な恋仲の話はありません。

最初の欲望に関しては失恋というより水島君が没落し亡くなる部分の方が衝撃的でなぜ死んでしまったんだ!と悲しむ方が強く印象に残っています。

元妻である藜子は最後の彼からの電話を受けた事もあり、自己嫌悪に陥るのはわかります。

こんな時に自分ならどうやって声を掛ければいいのか考えましたが月並みの事しか思いつきませんでした。

 安い涙の幸代さんは確かに不運です。

若い頃に何もかもを失う事は早々ありませんし、周りからの援助もないという絶望的な状況です。

そんな人が流す涙が安っぽいのだろうかと思う場面もありました。

 次の記憶は政人という男性が少し羨ましいと思う部分があります。

あそこまで都合の良い女性が傍に居たら、きっと性根が腐ってしまいますね。

大切にしない人間にはしっぺ返しがきます。

失恋の中では割とスッキリした終わり方だと思います。

最後の遅刻は7ページで終わる短編の話です。

バーで知り合って、その後もお酒を飲み交わす関係。

そこまで行けばあともう少し、酒飲み友だちではなく彼女として新たな関係になるかと思いきや崩れ去る瞬間は辛いですね。

早くこの場を去りたいと去りたいと私だったら思います。

 

 

最後に

 

 

 最近、実用書を読まずに小説ばかり読んでいます。

疑似体験できる本は読み進めるスピードが格段に早いです。

想像力をフル回転し頭の中で配役を選ぶ楽しさは格別です。

次の本も楽しみです。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。