こんばんわ
今日は久しぶりに読み終わった本について書いていきます。
今回の記事の内容
”幕末史”を読んで
今回、タイトルにあるように幕末がメインのお話です。
学生時代の勉強で江戸幕府や維新など単語は何となく覚えていますが、細かい部分はほとんど忘れています。
むしろ、幕末は苦手分野だったので徳川慶喜がどんな人で大久保利通が何をした人なのか全くわかりませんでした。
特に倒幕向かって一緒に戦っていたはずの西郷隆盛さんがなぜ、かつての仲間に対して反乱を起こしたのかわかりませんでした。
そんなわからないばっかりの幕末の事をこの本を通して色々と知る事が出来ました。
この本は江戸時代末期のペリー来航から始まります。
日本の平和だった日々に突如としてペリー率いる黒船4隻が登場し、政府の動揺とその場しのぎの対応や勝海舟の江戸幕府の時代錯誤の危惧がよくわかりました。
200年近くも戦争もない平和な世界では武器よりもクワ、鉄砲よりも算盤の方が必要となっていました。
ペリー来航でお上から兵役の要請があってもまともに武器さえ揃えられない中で、やっぱり上手く稼ぐ人もいるようで武器を卸す商人が儲かったという話があります。
いつの時代も先見の明をもって稼ぐ人はいるんですね。
さて、この本の話を全て書くととんでもない量になるので面白かった部分を書きます。
幕末史を読んで面白かった部分 3選
勝海舟という人
勝海舟は名前こそ聞いたことはありますが、実際に何をした人なのか?と質問されると私は答えに窮します。
本書を読んで勝先生は日本の海軍の祖と言われる所以と主君に対して忠義を貫いた人だとわかりました。
海軍学校が閉鎖した後はあまり表舞台にではませんが、徳川慶喜がいよいよ新政府軍に追い込まれた時の勝先生の働きが実に漢気を見せたと思っています。
いつの時代も革命が起こると上役の人間は斬首させられるのが世の常です。
しかし、彼は主君の徳川慶喜を斬らせず、新政府軍の大将である西郷隆盛と直談判し見事に無血開城へと漕ぎつけたわけです。
動乱の世で数々の人が凶刃に倒れる中でよくこんな動きが出来たと思います。
私の中で勝先生は国のために働き、忠義の人だと心に刻みました。
そりゃ~、あの坂本龍馬も惚れ込むわけですよね。
西郷隆盛の最後
西郷さんは新政府の戦闘部門のスペシャリストです。
寡黙ですが、能力は高いというイメージです。
そんな彼は江戸幕府から明治に変わり日本がまだ落ち着いていない時に近衛兵として日本全体に睨みを利かせていました。
その後、征韓論の話になった時に彼は失念して職を辞します。
国内が落ち着いていないのに、対外戦争を起こすのは確かに良策とは言えませんが西郷さんの怒りももっともな話です。
その後、西郷さんは薩摩に戻り実費で私学校を作り静かに暮らします。
そんな西郷さんがなぜ?西南戦争を起こしたのかが私には不思議でした。
西郷さんがいなくなり、国のトップである大久保利通がイケイケドンドンで事を進めます。
徴兵制で武士の存在が薄れ、武士のお給料である禄の廃止でいよいよ不満が頂点に達します。
佐賀の乱が始まり、各国で反乱が起こります。
その中で西郷さんは動きません。
しかし、新政府は西郷が動きたら危険だと思い薩摩の陸軍の武器弾薬を移送に動きます。
私学生がこの一団を捕えて拷問の末に西郷暗殺の命を受けていると知り、戦争へと発展します。
そう西郷さんは戦いに担ぎ出されたのです。
西南戦争の結果はご存じの通り、新政府軍の圧勝です。
薩摩の兵たちは士族で新政府軍は徴兵制によって集められた農民たちです。
しかし、武器は最新式でその力に屈した事になります。
西郷さんもそうなると予測していたのでしょうか。
徳川慶喜という人
幕末の最初の主役である徳川慶喜は実によくわからない人です。
正直に言って一度読んだだけではしっかりと理解はできません。
そんな慶喜ですが、天皇に関しては代々受け継いだ家訓を貫き忠義を通します。
しかし、他に関しては行き当たりばったりの動きしかしていません。
第2次長州征伐に自ら行くといって張り切りますが、味方がやる気がないとわかると帰ったり、戊辰戦争でも大阪城からいの一番に江戸に帰ったりと煮え切らない人だなと言う印象です。
これが戦う人のトップだと敗戦必至ですね。
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最後に
本書のおかげで幕末の事を知る事ができました。
勝先生の事や西郷さんの人となり、ペリー提督の日本との接し方、長州と薩摩の同盟までの流れ、長州征伐はなぜ起こったのか?明治政府になってから軍国主義に進み始めるなど他にも面白い部分がたくさんあります。
正直に言いまして、新選組よりも面白いというのが本音です。
いつかまた読み直したい一冊です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。