おはようございまず。
今日は読み終わった本の感想文を書きます。
今回の記事の内容
県庁の星 あらすじ
とある県庁で働く野村は民間企業へ研修に行くことを決定する。
県知事が飲み会の席で話した事が以外にもマスコミにウケて話が大きくなり、その第一号として選ばれたのである。
研修先には服屋、ペットショップ、スポーツジムなど様々です。
野村が行く先はデパートである。
しかし、研修に行くメンバーの多くはやる気がありません。
我々がなぜ民間で仕事をしなければならないのか?
そんな事をしなくてもいいじゃないのか?
と不満続出ですが、マスコミにも取り上げられたため撤回はあり得ない状況になっています。
そして、1年間の研修が終われば戻ってきた時には昇進が確定しているため渋々従う事になります。
野村がデパートに研修に行く事になって初日です。
店長室に挨拶に行くと事務所は荷物でごった返しで整理整頓すらされていません。
そして、野村の教育係に選ばれたのはパートの二宮という女性です。
驚きの連続からスタートした研修ですが、ようやく仕事がスタートします。
その配属された場所が寝具売り場です。
1日通して全く接客する機会がありません。
なぜなら売上がほとんどない部署だったからです。
二宮に何をしたら良いのか聞いても、自分で考えてと言われて軽くあしらわれます。
そんな滅茶苦茶な研修から始まる野村の1年奮闘記を描いた一冊です。
役所と民間企業の差
県庁のエリート社員がいきなりデパートで働くには無理がありました。
何をするか聞いても立っているだけ良いと言われ、接客の機会もほとんどなく不遇な日々を過ごします。
そのうち、万引き犯を捕まえるがその万引き犯は手練れの人で盗むフリだけの罠に嵌められたり、ムチャクチャなクレームを言う年配女性に真正面から抗議するが年配社員に止められて叱責を喰らったりと、今までの県庁とは全く違う仕事内容に段々と仕事の意欲を失っていきます。
自分は仕事さえ与えられれば出来ると思っていた野村にようやく仕事が舞い込みます。
寝具売り場から人手が足りないと異動した食品部門で野村は食品の使い回しを発見します。
県庁職員として不正は見過ごせない野村はその事を食品部門のエリア長に抗議し、適正な材料を使って総菜を作るべきだと主張します。
エリア長は他の従業員とは違い、野村に教えを請う事にします。
そこで野村は正規の材料で原価計算をします。
が、あまりにも値段が高くいきなり全てを変更するにはリスクが大きいと判断されます。
そこで、エリア長は既存の弁当と野村が販売しようとする弁当で売上勝負をする事にします。
エリートである野村は自分が本気を出せば負ける事は無いと思っています。
そこから物語が大きく動きます。
本書の面白かった所
役所勤めの人と民間企業で働く人の考え方の違いを表現された一冊です。
マニュアルを守ると言う事は大事です。
しかし、そのマニュアルに頼り過ぎては時に人の感情を逆撫でする事があります。
役所には役所のやり方があるように現場には現場のやり方があります。
郷に入れば郷に従えという言葉があるように適応力が必要なんだと教えられました。
最後の野村くんのような役人がいたら助けられる民間企業も多くいるだろうと思います。
県庁の星を読むなら↓
最後に
それにしても、本書に書かれていた弁当に入っている食品の再利用の部分はあまりにもリアルで、昨日はコロッケを買うのを躊躇する程でした(笑)
ここまでお読みいただきありがとうございました。