こんばんわ
今日の記事は読み終わった本の読書感想文を書きます。
今回の記事の内容
”君の膵臓を食べたい”というパワータイトル
この本はタイトルが強烈ですね。
最初にタイトルを見た時は人間の内臓を食べる猟奇的なイメージを想像していました。
しかし、あらすじを読むとゾンビや悪霊が全く出ない、一般的な高校生が登場する恋愛小説となっています。
なぜこんな怖いタイトルなのかを考えると興味が湧いて、いつかは読みたい1冊となりました。
まず先に感想を言いたい、読んで良かった。
あらすじ
最初のページから何やら主人公が悲しみに暮れているシーンが始まります。
なぜかはすぐにわかりました。
ヒロインが既に死んでいるのです。
主人公の悲しみが深いのはわかりますが、読み手としてはその辛さがまだ伝わってきません。
なので、ここから回想シーンが始まります。
ヒロインの女性との出会い、その女性と過ごす日々など実に青春を謳歌しているシーンです。
その話を読め進めると、私たち(読み手)が徐々に冒頭の主人公の時間に接近していきます。
ココが面白かった所!
主人公の時間に追いついた瞬間に私は鳥肌が立ちました。
そう、その瞬間とはヒロインの死です。
何とも切なく儚い気持ちになります。
少しネタバレになりますが、その時は2人で会う約束をしていました。
彼は先に待ち合わせにしていた喫茶店に到着して待っています。
彼女から携帯電話にメールが届き、徐々に嬉しさが込み上げてきます。
男性である私もデート前に女性を待つあの瞬間は緊張と興奮の入り混じる複雑な心境になります。
なので彼の心情は良く分かります。
しかも、相手からもうすぐ着くよ♪と言われれば否が応でもニヤニヤしてしまうでしょう。
しかし、彼女は約束の時間を30分経っても現れません。
少し時間が掛かっていると思い待ち続け、1時間、2時間と時間だけが動いています。
5時間待っても来ない時にはさすがにおかしいと思い、彼は彼女が急に来れなくなったのだろうとメールをし、お店を後にします。
会えると思っていたのに叶わなかった彼に追い打ちの出来事が起こります。
それがこの物語のクライマックスへのスタートです。
”君の膵臓を食べたい”を読むなら↓
是非、BGMを添えて読んで欲しい
楽しい、悲しい、驚きと私の感情が揺さぶられる一冊でした。
そして何と言っても彼女との最後のシーンの時にはBGMを流して読んでもらいたい。
その最後のシーンとは彼女が書き残した遺書の部分です。
自分の死を数年前に知った彼女は荒れに荒れ、現実を受け止められませんでした。
その気持ちが落ち着き、最後に何かを残そうと思ったのが”共病文庫”というものです。
彼女は死ぬまで誰にも見せないと思っていたのに、これを主人公がたまたま見てしまい彼女の秘密を知ってしまったのです。
この本を最後に読むシーンの時に私は”飛廉”という少し悲しいBGMを聞きながら読みました。
そして、この本を読み終わった後にエンディングとして7!!の”きみがいるなら”を聞いて欲しいです。
この歌詞とこれから進むであろう彼の道が恐ろしい程リンクしています。
主人公に幸あれ!と思いたくなる曲です。
最後に
この本を読んでない人が羨ましく思います。
なぜなら、今から新鮮な気持ちでこの本を楽しめるからです。
私も出来れば、内容を完全に忘れ去って真っ新な状態になって読みたいですね。
ありがたい事に人間の記憶はいずれ衰え消えていきます。
昔は嫌だと思っていましたが、今考えるとありがたい機能だと思います。
40歳、50歳いつまでも記憶から忘れる日を楽しみにこの本を閉まっておきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。