おはようございます。
今日は読書感想文の回です。
もくじ
小樽「古代文字」の殺人
精神分析医・氷室相介シリーズのミステリー小説です。
20年前にある人物が自殺をします。
揃えられた靴と遺書があり、ほぼ間違いなく自殺なのですが不可解な事が起こっています。
死体が出てきたのが小樽なのに遺書が出てきたのが熱海だったのです。
直線距離にして1000キロもあり、しかも遺書が一文だけ書かれています。
「古代文字に殺された」
自殺のはずなのに謎が謎を呼んでいます。
そして、20年の時を超えて同じ事件がまた起こるのです。
本作品の主要人物たちとあらすじ
今回の登場人物ですが先ほどの自殺をした人物は塩谷亘という男性です。
彼は小樽で「番屋」という料理屋を営んでいました。
そのお店に有名なカメラマン愛甲雅洋が訪れます。
塩谷は口下手なために接客は上手ではありません。
そのため愛甲の機嫌を損ねてしまいます。
その場を何とかやり過ごした愛甲だがその怒りを記事にぶつけてしまいます。
その記事が広がり塩谷の料理屋が経営難に陥ります。
あくる日の朝の仕入れに出掛けた塩谷はそのまま失踪し数日後に死体となって帰ってきます。
塩谷亘には家族がおり、妻以外に恵という娘までいました。
恵は父が亡くなった原因は愛甲というカメラマンの記事が原因だと考え、ずっと復讐の念に苛まれます。
彼女が氷室相介に「このままでは自分は殺人をしてしまう」と相談する所から話がスタートします。
本書の読みどころ
古代文字に殺された!の最後の言葉が何を意味するのかは序盤では全くわかりません。
自殺のはずなのに殺された!とはダイニングメッセージなのか?と色々と想像をさせられます。
塩谷亘と言う人物が亡くなったと同様に亡くなったのが愛甲雅洋の息子です。
彼の息子も遺書は熱海に残っているのに、死体は小樽で発見されます。
しかも、遺書には「古代文字に殺された」と残されています。
この事件は20年前に関係している事は間違いありませんが、人間模様の絡み方が実に面白い作品でした。
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最後に
ミステリー小説は謎が解けた後の動機が一番面白い所ですよね。
なぜここまで毒々しい憎悪の感情が湧き上がる見たくなります。
ただし、あくまでも小説の中のフィクションであって欲しいものです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。